歌詞録20
何かに名前をつけると
それが素晴らしいと褒め称えるけど
名前がないものに誰も興味など持たなくて
何かが評価されると
人はすぐに飛びついて便乗するけど
目の前の綺麗なものには気づかなくて
自分の中の悲しい部分に
触れるのは怖いから
明るい部分だけ見続けて
今を生きていることなど忘れたい
誰かが言った好きという言葉に
惑わされて嬉しくなるように
誰かが言った嫌いという言葉に
一生悩まされて
どうして僕らはそんなに
傷ついたり喜んだり
目先のことはどうせすぐに消えてしまうのに
名前のない僕たちは
世間の端で泣いて
かわいそうな病人は
かわいそうと言われたよ
名前のない僕たちは
一生惨めなんだよ
音を奏でる演奏家は
今日も綺麗に泣いていた